「PMBOK」を理解しよう

「PMBOK」を理解しよう

こんにちは、セブテク編集部です。

システム開発のプロジェクトを成功させるには、プロジェクトをどのようにマネジメントして管理するかが非常に大事なことです。

開発の規模が大きくなればなるほどマネジメントの重要性も大きくなります。

今回は「PMBOK」というプロジェクトマネジメントの代表的な手法をご紹介したいと思います。

プロジェクトって?

そもそも「プロジェクト」の定義とは何でしょうか。

プロジェクトとは、以下を満たすものをいいます。

  • 明確なスタートとゴールがある
  • 目的と成果物が定められている

システム開発やサービスなどの創造、組織改革などといった成果物で特定の課題(目的)を解決する取り組みがプロジェクトとなります。

プロジェクトの成功・失敗

先に説明したようにプロジェクトには必ず終わりがあります。

では、どのような状態で終われば、プロジェクトは成功したといえるのでしょうか。

プロジェクトの成功・失敗は「プロジェクトに課せられたさまざまな制約事項を満たし、プロジェクトの目標が達成されたかどうか」によって決まります。

この制約事項はプロジェクトによってさまざまですが、以下の3つはどのプロジェクトにもある代表的な制約事項となります。

スコープ

プロジェクトの作業範囲のことです。

全社に新たな経理システムを導入するとうプロジェクトで、プロジェクトの都合により一部支社に予定通り導入できなかった場合、プロジェクトは失敗となります。

タイム

プロジェクトの成果物を完成させる期限のことです。

当然期限内に成果物を完成させられなければプロジェクトは失敗となります。

コスト

プロジェクトの目標を達成するのに費やす費用(お金)のことです。

システムを例に挙げますと、導入費用だけではなく、導入後の維持費用のコストも、そのプロジェクトの規定値内に当然達成しなければなりません。

これら3つが代表的な制約事項となります。

どれも当然守るべき基本的な事項ですが、これらの事項に認識のズレを生じないようプロジェクトを管理、計画することが重要となります。

PMBOKとは

PMBOK(Project Management Body Of Knowledge)とは世界最大のプロジェクトマネジメント団体であるPMI(Project Management Institute)が、プロジェクトマネジメントの知識を体系化したものです。

PMBOKは定期的に改訂が行われており、直近では2017年に第6版が発行されています。(2020年1月現在)

このPMIには世界300か国以上に50万人以上の会員がいます。(2020年1月現在)

PMBOKが必要なわけ

プロジェクトでよく問題になるのが、プロジェクトマネジメントに関する言葉の理解がメンバー間で異なり、コミュニケーションミスが発生することです。

そういったミスをなくすよう、PMBOKではプロジェクトで使われる言葉の定義がなされています。

例えば、前述した「スコープ」「タイム」などもPMBOK内で定義されている言葉の一つです。

その他にもプロジェクトの目標を満たすために実行される一連のアクティビティを「プロセス」として細分化して定義されており、またそれらがどういったフェーズで行われるべきなのか「プロセス群」としてグループ化されています。

このようにプロジェクトを成功させるためのアクティビティそれぞれが言語化され、定義がなされているため、これらに沿って言葉の統一をプロジェクト初期に図ることで、コミュニケーションミスを起因とした問題発生のリスクを抑えることができます。

これらの理由からプロジェクトマネジメント知識体系として最も広まっているPMBOKの言葉で統一し、プロジェクトを進めることが妥当な選択とされています。

さいごに

今回はプロジェクトのマネジメントの手法として有名な「PMBOK」について触れましたがいかがでしたでしょうか。

アメリカ発祥の手法となりますが、日本語で解説された書籍も多く存在します。

プロジェクトマネジメントを知ることはプロジェクトマネージャーのためだけにあるものではありません。

プロジェクトメンバーとしてプロジェクトにアサインされている方や、システム発注をされる方にとっても非常に貴重な知識体系といえるかと思います。

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