農業分野におけるITの活用

農業分野におけるITの活用

こんにちは、セブテク編集部です。

みなさんは「農業」にもITが活用されていることをご存じでしょうか?
実は、現代の農業ではITの活用が積極的に進められています。

今回は、農業分野におけるITの活用の取り組みについて紹介していきます。

ハウス栽培における「栽培環境の自動制御システム」

農業は天候の影響を受けやすい、栽培できる時期が限定される、生産が安定しないという課題がありました。

そこで登場したのがハウス栽培です。
もちろん、ハウス栽培であっても天候の影響を受けますが、雨の影響を受けません。
これにより、計画的に耕うん・播種・潅水・防除・収穫の作業が行えるようになりました。

ハウス栽培で重要なことは、ハウス内の温度、湿度の管理です。
夏場に密閉されたハウスの中はどうなるでしょうか?
とても野菜が生育できる環境ではありません。
換気や遮光をして、温度と湿度を下げる必要があります。
これまでハウス内の環境管理は、農家さんが知識や経験に基づき行ってきました。

このハウス内の環境管理を自動で行うシステムが「栽培環境の自動制御システム」です。
このシステムの特徴は、データに基づいて環境を管理できることです。
温度・湿度・日射量などのデータをセンサーで計測・取得し、それを基に野菜が生育しやすい環境を整えることができます。
さらに、ハウス内の換気システムや遮光システムなどと連動しており、自動で環境を整えることができます。

土壌センサーを搭載した「可変施肥田植機」

水田は整地され均一に見えますが、実は目に見えないムラがあります。
作土深(作土層の深さ)、土壌肥沃度(土壌が元々持っている養分の量)は稲の生育に影響します。
一般的に、作土深の深いところ・土壌肥沃度の高いところの稲はよく生育します。

水稲栽培において稲の過度な生育は倒伏を助長し、稲の倒伏は稲刈り作業に大きく影響します。

水稲栽培における施肥は、田植え前に水田全面に肥料を散布していました。
その後、田植えと同時に機械が稲(苗)の側方のみに施肥を行う「側条施肥」という方法が登場しました。
この方法は、作業の省力化・減肥によるコスト削減の効果があります。
しかしながらこの方法でも、個々の苗ごと(土壌の状況ごと)に適した量の施肥はできませんでした。

そこで、土壌センサーを搭載した「可変施肥田植機」が開発されました。
この田植機は、前輪に作土深と土壌肥沃度を計測できるセンサーを搭載し、計測値に応じて施肥量を制御します。
過剰施肥を避け稲の生育を均一化することで、稲の倒伏を軽減することができます。
また、不必要な施肥をおこなわないことで、コスト軽減にもつながります。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、農業分野におけるITの活用について紹介しました。

現在、農業分野においても積極的にITの活用が進められています。
ITは、生産安定・省力化・コスト削減と農業に欠かせないものになるでしょう。

オフショア開発・ブリッジSEカテゴリの最新記事